ブロイヤー コレクション ワシリーラウンジチェア マットフレーム
1920年代初頭にバウハウスの学生として学んでいたMarcel Breuer(マルセル・ブロイヤー)。当時といえば、抽象画家のワシリー・カンディンスキーがバウハウスで教鞭を取っていた頃です。カンディンスキーは、ブロイヤーが製作したこの椅子を大変気に入っていたとか。その後、ブロイヤーがワシリー・カンディンスキーの誕生日に椅子を贈ったことから、「WASSILY CHAIR(ワシリーチェア)」という名前が付けられました。
バウハウスは、芸術、デザイン、工業の創造的な取り組みを統合し、実験的な試みを行う場として機能していました。色彩はその探求において重要な役割を果たし、バウハウスの学生たちは知覚や感情に対する反応を探るために原色を使った実験をしばしば行っていました。Ludwig Mies van der Rohe(ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ)とMarcel Breuer(マルセル・ブロイヤー)のバウハウス時代のルーツに基づいて、彼らのデザインにおけるカラーパレットの拡張は、インテリア空間に新たなトーンとテクスチャーの深みをもたらしました。今回の新しいカラーコレクションは、1925年から1928年の間、両者がバウハウスに在籍していた時期に製作された作品にインスピレーションを得たものです。
W79 x D69 x H73cm / SH42cm
フレーム:スチールパイプ マット仕上
張地:キャンパス、カウハイド
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ドイツ出身のハンス・ノル(ウォルター・ノルの息子)は、1938年にニューヨークで家具ブランド、Knoll(ノル)を設立しました。ノルの経営にはデザイナーであり妻であるフローレンス・ノルも務め、夫婦で事業の発展に取り組みました。「ノル社の歴史は、近代デザイン運動の歴史でもある」と言われ、ミッドセンチュリーモダンを代表する家具ブランドとして国際的地位を確立しました。代表作には、ミース・ファン・デル・ローエの「バルセロナ・チェア」やエーロ・サーリネンの「チューリップチェア」など、20世紀デザインに多大な影響を与えた数々の名作家具があります。「使われる芸術品」と評されたノルの家具は、美しさと心地良さがあり、家庭のあらゆるシーンにおいて、モダンでありながら温かな空間を生み出してくれます。
Marcel Breuer(マルセル・ブロイヤー)は、1902年ハンガリー生まれ。1920年にバウハウス・ヴァイマールの一期生として家具工房へ入学します。1925年から28年までバウハウス・デッサウで家具工房の主任を務めたマルセル・ブロイヤーは、「ワシリーチェア」や「チェスカチェア」など、自転車構造から着想を得たスチールパイプの家具を生み出しました。それらはモダニズムデザインの代表作となり、多くのデザイナーに影響を与えました。
ワシリーチェアの誕生は、家具史における重要な出来事のひとつ。近代建築の巨匠ル・コルビュジェやミース・ファン・デル・ローエらは、ブロイヤーに続いてスチールパイプ製の椅子を生み出しました。ワシリーチェアは、モダニズムデザインの先駆けともいえる名作なのです。(スタッフK.I)