シェーズ トゥ ボワ
ジャン・プルーヴェの建築とも共通する彼の家具デザインの特徴はこの椅子にも反映されています。人が椅子に座った時、椅子の脚にかかる重さは一定ではなく、後部フレームと座面が結合する点に最大の負荷重量がかかるため、後脚を兼ねた頑丈なフレームで補強し、全体への荷重を支えるという極めて合理的な考えに基づいています。 ジャン・プルーヴェは構造的な強度、接合部、脚の位置や座面と背もたれの角度などのテストを重ね、戦時中にいくつかのプロトタイプを作りましたが、材料については入手可能な木材の中から選ばざるを得ませんでした。
戦争が終わり、木材の十分な供給が整った段階で、オーク材を材料としてシェーズ トゥ ボワを製造することに決めました。フランスでは、船や大聖堂の屋根にオーク材が使われることが多く、椅子の材料としての硬さと強度は申し分ありません。また、個別の要望に応え、ダークステイン仕上げの椅子も製造されました。
1947年、プルーヴェは「Meubles de France」というコンペティションにシェーズトゥボワを出品し、大賞を受賞しました。テーマは、戦後社会の需要に合わせ、住まいに困る人たちや若くして家をもつ夫婦のための魅力的で高品質、大量生産可能な家具、というものでした。その後、一部金属のパーツを用いた組立式や、今日「スタンダードチェア」として知られる金属のフレームに木製の背座を組み合わせたモデル「Metropole No.305」が作られました 。
ナチュラルオークとダークオークの2色展開。クロアチア産の無垢材とアメリカ産のプライウッドを使用しています。 プルーヴェ特有の構造美と、木の温かみが生活空間に馴染みやすい雰囲気を与えています。
W46 x D49 x H80.5cm / SH46cm
W46 x D49 x H80.5cm / SH43cm
オーク材 プライウッド(ナチュラルオーク / ダークオーク ラッカー仕上)
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脚部のカットサービス(座面高46cm→43cm)は有料にて承っております。
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軒先渡し | 0円 | 0円 | 0円 |
Vitra(ヴィトラ)は店舗什器を製造していたウィリー・フェルバウムによって1950年に創設されたスイスの家具メーカーです。ヴィトラは人間工学に基づいた家具作りを研究し、その確かな技術はオフィス家具のみならず、ホームユース家具やインテリアアクセサリーにも反映されています。ジョージ・ネルソンの「ウォール クロック」やジャン・プルーヴェ「スタンダード」、イサム・ノグチ「コーヒー テーブル」などの名作を復刻し、またジャスパー・モリソンやロナン&エルワン・ブルレックなど、現代のデザイナーたちによる最新家具を揃えています。
Jean Prouvé(ジャン・プルーヴェ)は、1901年フランス・パリ生まれ。フランスの工業デザインの発展に大きく貢献した人物のひとりです。 金工職人からスタートしたプルーヴェは、その経験を活かしてスチールタイプの椅子を作り始めますが、彼が手掛けたものは、家具のみならず、手すりやドア、文具、プレハブ住宅など多岐にわたります。プルーヴェは、自らのことを「工人」「建設家」と呼び、構造の追求とものづくりの真髄に迫り続けました。 今や、ジャン・プルーヴェのヴィンテージ品は希少価値が高く、コレクターの間で垂涎の的になっています。
プルーヴェファン待望の復刻!木製版スタンダードチェア「シェーズ トゥ ボワ」。木というサステナブルな素材で作られたこの椅子は、環境問題が重視される今、とても現代的な椅子といえるのではないでしょうか。(スタッフE.H)