プラットナー コレクション スツール
ウォーレン・プラットナーは「ルイ15世様式のような、装飾的で、優美なデザインをする余地がある」と話し、モダニズム家具にルイ15世様式のエッセンスを加えることで、新たな家具コレクションを生み出しました。縦に流れるスチールロッドは美しいラインと抜け感をつくり、彫刻的な造形を際立たせています。光があたると、床にスチールロッドの影が映し出され、また違った魅力を見せてくれます。
プラットナーコレクションを特徴付けるスチールワイヤーは、ポリッシュニッケル、メタリックブロンズ、ゴールドプレートの3種類。丸い円形のフレームに数百ものカーブしたスチールワイヤーを溶接したデザインは、装飾としてだけでなく、構造としても機能しています。プラットナー コレクション スツールは、ニッケルメッキされたスチールロッドで三次元曲面を描き出しています。細いスチールロッドは高度な技術でやや太めのフレームに溶接し、剛性を保たせています。
Φ43.5 x H54.5cm
ベース:スチールワイヤー ポリッシュニッケル / メタリックブロンズ / ゴールドプレート
張地:ファブリック
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ドイツ出身のハンス・ノル(ウォルター・ノルの息子)は、1938年にニューヨークで家具ブランド、Knoll(ノル)を設立しました。ノルの経営にはデザイナーであり妻であるフローレンス・ノルも務め、夫婦で事業の発展に取り組みました。「ノル社の歴史は、近代デザイン運動の歴史でもある」と言われ、ミッドセンチュリーモダンを代表する家具ブランドとして国際的地位を確立しました。代表作には、ミース・ファン・デル・ローエの「バルセロナ・チェア」やエーロ・サーリネンの「チューリップチェア」など、20世紀デザインに多大な影響を与えた数々の名作家具があります。「使われる芸術品」と評されたノルの家具は、美しさと心地良さがあり、家庭のあらゆるシーンにおいて、モダンでありながら温かな空間を生み出してくれます。
Warren Platner(ウォーレン・プラットナー)は1919年アメリカで生まれ、コーネル大学で建築を学びました。卒業後は建築家レイモンド・ローウィやエーロ・サーリネン、イオ・ミン・ペイと仕事をし、その後自身の設計をスタートさせました。1966年、Knollより発表されたプラットナーコレクションは1,000以上の溶接部と100本以上のワイヤーで成り立つ複雑なデザインで、20世紀モダン家具のアイコンとなりました。
プラットナーコレクション特有の、スチールフレームの重なりによって発生する「モアレ」は意図したもの。デザイナーのウォーレン・プラットナーは、当時流行していた、視覚の原理を利用する絵画・彫刻の様式「オプティカル・アート」に影響を受けたともいわれています。まるで芸術作品のような一脚です。(スタッフK.I)