Edward Barber & Jay Osgerby
エドワード・バーバー & ジェイ・オズガビー
Edward Barber & Jay Osgerby (エドワード・バーバー & ジェイ・オズガビー)は、ロンドンを拠点に世界で活躍する2人組のデザインユニット。
Edward Barber(エドワード・バーバー)は1969年にイギリスのシュルーズベリーで生まれ、Jay Osgerby(ジェイ・オズガビー)は、同じく1969年にイギリスのオックスフォードで生まれ育ちました。
そんな彼らは、建築やインテリアを学ぶべく、ロンドンの名門Royal College of Art(英国王立美術大学)の大学院に進学。入学初日に席が隣になるという、運命的な出会いを果たしました。すぐに意気投合した2人は在学中から度々共同制作を行い、卒業後の1996年には、ロンドンに建築設計事務所「Barber Osgerby」を設立。二人三脚でデザイナーとしての道を歩み始めます。
1998年には、ニューヨークで開かれた北米最大規模のインテリア見本市ICFFに作品を出展し、最優秀新人賞を受賞。早速頭角を現しました。
当初は住宅の改築や店舗の設計をメインに行っていたエドワード・バーバーとジェイ・オズガビーですが、あるレストランの建築プロジェクトのために、初めて家具を制作することに。そこで誕生した「Loop table(ループテーブル)」は、ライフスタイル誌に掲載されて注目を浴び、イタリアの老舗家具メーカーCappellini(カッペリーニ)のディレクターを務めるGiulio Cappellini(ジュリオ・カッペリーニ)の目にも留まりました。
ちなみに当時のカッペリーニといえば、家具の他にもオブジェやプロダクトなど、アバンギャルドなコレクションを展開しており、そんなカッペリーニとの出会いによって、2人はイタリアをはじめとする世界のデザイン業界にも目を向けるようになりました。
エドワード・バーバーとジェイ・オズガビーは、自分たちのスタジオ「Barber Osgerby」と並行し、2001年には建築・インテリアデザインのコンサルタント会社「Universal Design Studio」を、2012年には、リサーチと戦略に基づいたデザインを専門とする「Map Project Office」を立ち上げます。そして、この2つの会社との密接なパートナーシップのもとにデザインの幅を広げていきました。
以来、建築から家具、プロダクトまで、50以上のプロジェクトを同時に進めているという、エドワード・バーバーとジェイ・オズガビー。プロジェクトを分担することはせず、必ず2人で取り組むのがお決まりのスタイルだそう。どちらかがペンを握りスケッチを始めると、もう片方がそれを見て意見を述べる。こうしたキャッチボールを続けながら、様々なアイデアを実現してきました。
そんなエドワード・バーバーとジェイ・オズガビーにとって、人生に一度ともいえるビッグチャンスが訪れたのは、2012年のこと。ロンドンオリンピックのトーチのデザインを手掛けることになったのです。デザインコンペで約1,000組の中から抜擢された彼らは、大きなプレッシャーの中、それまでにない斬新なデザインで人々を沸かせました。
バーバーとオズガビ―は、その後もロンドン地下鉄150周年記念の2ポンド硬貨をデザインするなど、デザイン業界への貢献が認められ、2013年には名誉ある大英帝国勲章(OBE)を受章。その他にも数多くのデザイン賞を受賞し、デザイナーとしての知名度や地位を確固たるものにしていきました。
現在はVitra(ヴィトラ)やKnoll Studio(ノル スタジオ)をはじめ、世界の名だたる家具メーカーと連携し、最新鋭のテクノロジーと職人の高い技術力を駆使した作品によって、デザイン業界にイノベーションを起こしています。
「Vitra(ヴィトラ) TIP TON(ティプ トン)」は、座面が先端(Tip)に向かって9度傾くワークチェア。前方に傾斜する座り方は、身体への負担を軽減するとともに、血液の循環を促し、集中力を高める効果があるという研究結果に基づいて生み出されました。
「Knoll Studio(ノル スタジオ) EDWARD BARBER & JAY OSGERBY COLLECTION PILOT CHAIR for KNOLL(エドワード バーバー & ジェイ オズガビー コレクション パイロットチェア ローバック)」は、シンプルなT字型のアルミ鋳造フレームを中心にデザインされた回転式のラウンジチェア。キャンティレバーによって、シートはまるで浮かんでいるようにも見えます。
「ClassiCon(クラシコン) PARIS(パリス)」は、ネジなどの固定具を使わずに組み立てられるシェルフ。レンガや木の板を積み上げて作られた棚のように、いつでも組み替えができます。スチールのブラケットは、ブックエンドとしても機能します。
「EDOHOTARU(えどほたる)」は、エドワード・バーバーとジェイ・オズガビーが、日本中を旅して出会った「岐阜提灯」に魅了され、2年以上の歳月をかけて生み出したペンダントライトです。
「Magis(マジス) FOUR LEAVES(フォー リーブス)」は、その名の通り4枚の葉(リーフ)が可愛らしく開いたようなフォルムが特徴のコートハンガー。何もかけていない状態でも、オブジェのように美しく佇みます。
Edward Barber & Jay Osgerby COLLECTION